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秋鹿若鹿会 蔵人&スタッフ
特別インタビュー

秋鹿若鹿会開催にあたり、秋鹿酒造社長、奥裕明さんをはじめ蔵人の方や、秋鹿若鹿会の企画・運営サポートに携わるスタッフへのインタビューを順次公開していきます!

第1回:秋鹿酒造7代目 奥 航太朗さん

インタビュー第一弾は秋鹿酒造7代目・奥航太朗さんです! (Q:実行委員  A:航太朗さん) Q:私達学生の団体と秋鹿酒造さんが一緒に準備を進めていますが、なぜ学生と一緒に? A:そもそも、5年前から(阪大地域エンタメ)サークルの子達が田んぼの手伝いとか酒造りの手伝いをしてくれていて、若い発想であったり僕達では出てこない力みたいなものを感じるようになって。蔵も改装したし、それも踏まえて何か今までの経験を活かしつつ若い力を使っていただけたらなと思って(学生と一緒にイベントを企画することにした)。 Q:「若鹿会」という名前に決めた理由は? A:何個か候補があった中で、大学生達がメインとなってやっていく上でそれを全面に押し出したような名前になればいいなと思って、それを選びました。 Q:蔵の改装について、何か思いなどがあればお願いします。 A:そうですね、今まで増築増築で蔵を増やしていっていたので、中の動線とかがまだ全然できてなかったのを今回作業性をアップするっていうのと、後はそれに伴ってスペースに空きができるのでそのスペースの空きを作りたかったっていう、その貯蔵の部分ですね、お酒の貯蔵の部分のスペースを作りたかったので。ますます商品のラインナップであったり作業効率がアップするので、お酒の生産量のアップなどができたらなと思ってます。 Q:秋鹿酒造さんは歴史ある酒造さんですが、航太朗さんの酒造りにおけるこだわりは? A:酒造りは勿論なんですけど、まあやっぱりうちは米作りからこだわって作っているので、その自分達が作った原料米が最大限活かせるような酒造りを考えて、現社長と一緒にやっている、というような形です。 Q:航太朗さんの、秋鹿の一番好きな飲み方は? A:基本的に常温からお燗にして飲むのが僕は好きなので、秋鹿の中でも原酒系の、速醸タイプよりも山廃・生酛をお燗にして飲むのが、僕はすごく好きですね。 Q:若鹿会で一番楽しみにしていることは? A:僕自身が楽しみにしているのは、やはり大勢のお客さんに来て貰って、その大勢のお客さんの顔を見ながら、一緒に喋ったり楽しんでもらってるところを見るのがすごい楽しみです。 Q:私達大阪大学の地域創生サークルのConnectは、これまで5年間秋鹿酒造さんと関わりお手伝いさせていただいています。Connectへの印象などがあればお聞きしたいです。 A:最初は、大阪大学の地方創生サークルなので、言い方を悪くいうとインテリで身体を動かすのとかも得意じゃないのかな、というのが最初のイメージやったんですけど、意外とみんなすごい発想も柔軟やし外で汗をかいて動くのもみんな楽しそうにするので、最近ではすごい頼りにしてる部分がすごく大きいので、これからも末永く一緒に何かやっていけたらな、という思いです。 Q:最後に、来場者の方へのメッセージをお願いします。 A:今ご予約していただいてる方たちには大阪をはじめ京都もそうですし、僕達がすごい今まで良くしていただいてる飲食店さん達にも来ていただいているので、必ず満足していただけるようなものになると思いますので、ぜひ一緒に楽しんでいただけたらなと思います。 航太朗さん、貴重なお話をありがとうございました!

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第2回:秋鹿酒造 蔵人 小林 雅弘さん

インタビュー第二弾は、秋鹿を作る蔵人・小林雅弘さんです! (Q:実行委員)(A:小林雅弘さん) 【蔵人の仕事について】 Q:ではまずお酒造りについて。この時期はどのようなことを? A:酒造り・米作りどっちもする従業員としては、今の時期は米作りの方にシフトしていて田植えをやっています。 Q:田植えはどれくらいの量?。 A:120〜130枚程度で、面積で言ったら25㌶。田んぼの田植えの前の準備段階が滞りなくいけば2週間程度で終えることができるんですが、水管理とかが上手くいかない場合は1か月に渡ってやることもあります。 Q:水管理というのはどんな作業?。 A:米作りや田んぼって、水田って言うだけあって水がないといけない。その前段階として代掻き。田んぼの水を張って代掻きをすることで田植えができる状態になっていく。ただその水管理は雨が降って水路に水が流れてそれを田んぼにいれて初めてできるので、今年は雨が少なそうなので下手したらイベントまでかかっちゃってるかも(笑)。 Q:天候とも関わりながらといった感じなんですね。 【まささんについて】 Q:ちなみになぜ蔵人になろうと?。 A:それはもう一番は秋鹿が好きだから。僕が日本酒と出会ったのは大学生の頃。僕東北の人間で、福島で大学生やってる時に日本酒を知り、そこで一番好きだったのがもう秋鹿だったんですよ。僕の場合は酒屋さんでアルバイトをしていて、3、4年生の就活の時に社長とイベントで出会い、その時にもうここで働かせてくださいって。秋鹿初の新卒採用ですね(笑)。入社5年目になりますけども。好きで好きで。 Q:ずっと秋鹿飲まれてたんですか。 A:色々飲みましたけども、それこそ山形出身で大学は福島だったんですけど、どちらも酒どころで、そこで作られる酒って秋鹿のとはまた違うジャンル・別路線なんですよ。でもそっち側の人間なのに、地元のお酒が好きにならずにすごい独特の個性を持った秋鹿を好きになって働くことになってしまった、という経緯があるんです。 【秋鹿について】 Q:大好きな秋鹿に携わる中で仕事に対するこだわりは?。 A:まぁ自分が飲みたいから働き続けている、米作り、酒作り続けてるみたいなことはこだわりですね。自分が飲みたいから。僕もいまだに秋鹿の大ファンというね、働きながら。今年は初めて仕込みを担当をさせてもらいました。ずっとお米を蒸したりする原料処理担当だったのが今年初めて仕込み担当にさせてもらって。それはとても感慨深いものがありました。 Q:好きな秋鹿の銘柄や飲み方は?。 A:それは生酛の奥鹿、それも火入れじゃなくて生の方。生の燗酒が最高に美味しいです。最高に大好きです。 Q:やっぱり温めたら全然違う?。 A:実際にやってもらわなきゃ分からないと思うんですけど、本当に味が開く。隠れてた味が温めることで出てくる。それに気づくと、もうそればかりになっちゃいます。普通に常温で飲むと物足りなくなっちゃって。脳にこびりついて、それは本当に大学時代からずっとある。生酛奥鹿の生原酒を是非燗で。 【狩猟と休日について】 Q:狩猟をされるとお聞きしたんですが、罠猟?銃? A:罠猟です。それも実は秋鹿のため。うち米作りやってますけど、あちこちの地域で獣害が酷いんですよ。特に鹿。秋鹿の田んぼに入って米作りの邪魔をするんですよ。田植えして一週間ちょっとぐらいに苗が大きくなってきたやつを食べられる。だから最近は警戒してパトロールを増やしています。週末に僕がやってるのは田んぼの痕跡から追跡して山まで辿っていき、土地の人の許可をもらってちょうどいい条件の場所で罠をかける方法。多い時は週に3頭。取った鹿は自家消費ですね。猟師仲間のお家で一緒に解体して、できたお肉はトリミングとかして冷凍庫に入れてあります。 Q:じゃあ、それを食べてお酒を飲んで……。 A:最高のマリアージュは鹿肉と秋鹿。間違いない。あと、今はお酒は平日は飲まないで休日だけ飲んでいます。好きすぎて飲みすぎちゃうので。 Q:今週も飲んだんですか?秋鹿? A:秋鹿飲みました。家には秋鹿しかないので。秋鹿はめっちゃ種類があるのであれもこれもってやってるとお金も無くなりますし、もう自分の好きなものって決まってるんでそれだけを年中飲むって感じです。 【イベントについて】 Q:若鹿会で一番楽しみにしてることは? A:社長と航太朗さんのトークショーですね。多分、まだまだ僕ら蔵人でも聞けていないことがいっぱいあると思うんですよ。それを僕もここでお客さんとして聞きたいなと思うくらい楽しみにしています。 Q:来場者の方へのメッセージをお願いします。 A:会社側の僕たちだけじゃなく、阪大生の皆さんとかとこれだけしっかり準備して皆さんをお待ちしています。是非楽しんでいただきたいです。 小林雅弘さん、貴重なお話をありがとうございました!

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第3回:民泊 アトリエトナリ
             小早川 勝平さん・辻本 まみさん 

インタビュー第三弾は、秋鹿の近くの民泊、アトリエトナリの小早川勝平さん・辻本まみさんご夫妻です!このアトリエトナリさんが宿泊企画の宿泊先となります。 (実:実行委員 ま:まみさん 勝:勝平さん) 【アトリエトナリについて】 実:アトリエトナリはいつオープン? 勝:2020年です。ちょうどコロナ真っただ中。 ま:元々3〜4年かけてDIYで作ってたんです。それでもうオープンできるねって言ってた時にコロナが始まっちゃって。オープンするしかないって状況。 勝:旅行はやめましょうみたいな空気になってたけど、それでも旅行したい人はいるから。ここは貸切なんで。 ま:逆に当時の方が予約多かったですね。特に日本の人は。 実:とても素敵な空間で、確かに家族や友達と泊まるのにぴったりなお宿ですよね。まみさんは本業がイラストレーターとお聞きしたんですが、勝平さんは本業がこちら? 勝:他に幼稚園とか保育園の園庭をつくるお仕事をしています。半々になるようこっちにシフトしていけたらなと。あと栗を育ててます。 ま:要らない木を切ったり、歩きやすい道作ったり。もう10年くらいかけて荒れた土地から再生しています。ここの裏山とあと何か所か能勢にあって、今日も草刈りしてきました。 実:アトリエトナリさんのお水は秋鹿の仕込み水と一緒とのことですが山から引いている? 勝:井戸水から引いてるんです。お宿の風呂のお水も。秋鹿さんもここも裏山の「歌垣山」の水を使っています。 ま:昔から住んでる農家のおじさんとかは、この辺はやっぱり水がいい(と言いますね)。栗も歌垣山に植えてますし。この一帯は全部、山からの水で米も育ててますし。山の恵みですね。 【秋鹿のお酒について】 実:秋鹿のお酒は元々飲まれるんですか。 勝:そこまで昔は飲んでなかったですね。ここをやるにあたって、お客さん専用のバーがあったら面白いな、海外の人に来て欲しいなと思ってたんです。海外旅行行くと、現地の人と喋りたいんですよ。そこで買い物するのも、歴史的建造物を見るのもいいんだけど、生活とかそこの人が考えてることに触れるのが結構自分の中の旅の醍醐味で。なので民宿を作る時に、例えば海外の人が泊まりに来た時、僕らと話すのも面白いけど、地元の人が酒飲んでる横で一緒に話すのももっと面白いなと思って。それでバーにして、せっかく秋鹿近くやしお水近いしって事で秋鹿置いたのがきっかけでした。 ま:ずっとビール派で、あまり日本酒分かんなかったみたいで。 勝:秋鹿蔵人の小林君(前回のインタビューの方!)から教えてもらったんよ。日本酒とは、秋鹿のお酒とは、熟成がいいとか色んな飲み方とか。あと歌垣の地名の入った日本酒置いたりしてます。この辺が歌垣やから。 実:海外の方も日本酒飲む? 勝:飲みます。おかわりはしないかも。だけど飲みたい気持ちはあって、sakeは言葉で通じるし、近くのお酒だって言うとすごい飲ませてって言って飲む。飲みやすくするには、例えば、原酒ってあるじゃないですか。これは僕の調べなんですけど、原酒って始まりは販売店が水を足して加水して売るためのお酒として多分出荷してたけど、今はそういう癖の強さとか、そのできたまんまっていうのが評価されるから原酒を出してるんだと思う。ただ僕はそこまで日本酒に詳しくないから、普通に美味しいし飲みやすいかなと思って原酒に氷入れたり炭酸で割って飲んでます。 ま:もしかしたら若い人はそういう楽しみ方もあるかもね。 勝:水増しっていうのがあるのを知ってもう好きにしちゃおうと。お客さんにこういう飲み方もあるよって紹介してる。 ま:うちに来るお客さん、本当にお酒飲まないんですよ。海外の人も(アルコール全般)飲まない方多くて。何でだろう。若い日本の人も飲まないもんね。前、女子六名で来たんよ。誰か飲むだろうと思って、二階で今回(若鹿会で)提供させてもらう人の料理を提供させてもらったんだけど、誰一人一切お酒は飲まなかった。飲み物は大丈夫ですか?って聞いたら「お水でいいです!」って。一応日本酒に合うように料理は作ってくれてます。水で割ったりして飲みやすくなるなら、逆にそこから始まる人もいるだろうから、ハードルがちょっと下がっていいなと思います。 勝:ちょっと試してみてください。原酒じゃなくても普通のお酒でもいいんじゃないかなと思います。 【若鹿会について】 実:若鹿会でアトリエトナリさんに泊まる方へアピールポイントをお願いします。 勝:絶対それは酔いつぶれて入るお風呂。 ま:秋鹿を飲んで同じ水源の水のお風呂に入れます。 ま:あとは山羊草(やぎそう)のご飯がおいしいと思います。この近所に山羊草っていう屋号で活動されてる洋子さんっていう料理人さんがいて、その方がここ(バーのキッチン)でいつも作ってくれる料理を今回も提供します。彼女自身も日本酒大好きで。地元のお野菜を使った秋鹿に合うご飯を作ってくれるのでそれが推しポイントです。 勝:そうか!みんな酒飲みってことだよね。 ま:一番いい状態。私はそこが楽しみです。 実:若鹿会で一番楽しみにしていることは?。 勝:僕生まれも育ちもここなんですけど、酒蔵によっては酒蔵見学で入れるけど、秋鹿は絶対そういうのしないんだなと思ってたらやるんやと思って。もう本当に凄いことやなと思ってます。よくここまできはったなっていう。だからこれ以上期待することはないような(笑)。 ま:秋鹿を知ってる人からするとイベント開催の時点で驚き。 勝:別に壁を作ってるとかじゃないと思うよ、地域の休耕田を借りてやってるし。孤高というか。まあすごいところまで漕ぎつけたなと思った。やっぱり学生さんの力なのかな、若鹿会だからできたのかなって。僕らもこうやって宿近くでやってて声かけてもらったの本当に感謝してます。 ま:私はみんな酒飲みなのが楽しみです。うちはお酒を飲まれるお客さんが少なくって、いつもどうやったら飲みたくなったり、楽しんでもらえるかなと思ってたけど、今回は本当にお酒が好きな人が来てくれるっていうのが、私はもう楽しみです。 実:最後に、宿泊される方へメッセージをお願いします。 ま:この辺りは歌垣山を中心に歴史ある地なんです。 勝:「歌垣山」は「歌垣」をしてた山だから歌垣山なんです。 ま:日本に三つしかなくて、この歌垣山はその一つなんです。 勝:歌垣は男女が上の句と下の句を読みあって、マッチングするような出会いの場所だったんだよね。 ま:万葉集とかにでてくるようなね。 勝:調べれば調べるほど大人な内容というか…(笑) ま:あとは東郷とか地黄に今も城跡があって、そこに結構歴史上の重要な人物もいたりとか、この辺りには歴史があるんです。 勝:昔からこの道は能勢街道って言って十三からずっと繋がっている道で。池田や石橋商店街とか、よく見たら石とかに「能勢街道」って書いてある。ここは京都とか丹波とかからの道がちょうど交わって、ここから池田や大阪に行ける、すごい主要な道だったんです。なので長い歴史があります。 ま:昔から往来があった本当に交差点みたいな場所。また歌垣山もあってその歌垣山のお水を昔と同じように井戸で引いてきて使ってるっていう、歴史も感じつつ、タイムスリップしたような気持ちになってもらえたらなと思います。 バーの落ち着いていて温もりのある空間と、御夫婦の穏やかな雰囲気がめちゃよかったです…!沢山の面白い話をしていただきありがとうございました。

第4回:唎酒師・若鹿会プロデューサー
             井手 隆一郎さん

インタビュー第四弾は、井手隆一郎さんです!井出さんは実行委員の所属する阪大 地域×エンタメサークルConnectをずっと熱く支えてくださっており、また唎酒師として今回の若鹿会のプロデューサーでもある方です! (実:実行委員 井:井手隆一郎さん) 実:井手さんはこれまで地域創生のプロフェッショナルとして、地域おこしのビジネスをされてきたと思います。そんな井手さんが、秋鹿酒造さんと関わるようになったきっかけは? 井:秋鹿さんは僕の大好きな酒蔵さんなんですが、元々、秋鹿酒造を一番最初に知ったのは、「美味しんぼ」という漫画を読んでいた時、秋鹿さんという大阪の能勢町にある酒蔵ということで、自分の地元にある酒蔵さんが出たのがきっかけでした。そこで興味を持って秋鹿を飲んでみて、すごく美味しく、秋鹿酒造を知るきっかけになりました。 実:秋鹿の日本酒が大好きな井手さんの一番好きな飲み方は? 井:僕ね~ぬる燗なんですよ…!まず燗をぬる燗にしながら……僕はいつも一合の徳利でぬる燗にするんですけれど、だんだん味というか温度が変わっていくんですよね。ぬる燗からだんだん常温に変わっていく。そうすると一口目と最後の一口が全然変わるので、これを楽しむのがめちゃめちゃ大好きです。そして、どの日本酒をぬる燗にするのが良いですか、冷やでも良いですかと言われると、僕はやっぱりね、全部の品種をぬる燗で飲むというのが、めちゃくちゃ楽しいんです。ぜひ試してみてください。 実:井手さんには私たち【阪大 地域×エンタメサークルConnect】と関わって、秋鹿との繋がりを作っていただいたというご恩があります。学生との関わりを持つようになったきっかけは? 井:難しい話になっちゃうんですけど、私自身が年齢を重ねていく中で、これからの日本の状況って、どんどん衰退していくと言われています。そして、僕の世代を最後に人口はどんどん減っているんですけど、その(人口が)減っていく日本で、これからを担う学生たちに、僕が培ってきた経験だとか知識、人脈だとかっていうのを、何か引き継げないかなと思うようになったのがきっかけです。  ただ、学生だからという理由だけではなくて、例えば地域に興味があったりだとか、大阪大学の学生であれば、色んな地域から大阪に集まってきています。4年間、池田や吹田、箕面といったキャンパスで学ぶんですが、その大阪で学んだ4年間の後は色んな所にまた散らばっていくことになるんです。ただ、せっかく大阪にいるんだったら、その大阪での4年間を印象的な思い出に残してもらえればな、と思ったのもきっかけです。  大阪府の能勢町という場所は、大阪大学の裏山にあたるんですけれども、ちょうど(インタビュー場所の)後ろに見える山の向こう側が能勢町です。その能勢町で、何か自分達が大阪大学に通っている間に、色んな企画だったり、地域との繋がったりするようなことができないかなというのが、僕の中でありました。なので、Connectの学生達に繋げたいというのも元々のきっかけです。 実:私達Connectは、秋鹿酒造さんとこれまでお米作りからお酒造りまで関わらせていただいてきて、ある意味その集大成として今回のイベント開催があると思います。今回のイベントにかける思いなどがあればお聞きしたいです。 井:実際にConnectの学生達が、種植え、田植え、草抜き、収穫までして、そして酒造りまでという関わりを、もう4年間に渡ってずっとやってきてくれました。それは私もずっと最初から一緒にやっています。結構しんどい作業をしたり、泥にまみれることもありますが、皆楽しそうにやってくれたりとか、その先に「これからこの地域をどうしていこう?」という思いを持って取り組んでくれているのを感じて、何かもう一歩先で「自分達が貢献できた」という成果だったり結果っていうのを残してあげたいな、というのが私の中で思っていたことです。なので、今回こういう形で、Connectの学生達と一緒に活躍できるフィールドを私が作ることができてそれを一緒に実行できるということが、何よりも私にとっては楽しみです。誤解のないように言うと、失敗してもいいと思っています。でもその失敗っていうのが彼らの経験だし、これからの人生の成功のスタートになると思います。私はそこをサポートするというのを今回の目的にしてるので、勿論大成功したいし、サポートも私はするんですけれども、彼らにとってこの経験が、今後の人生の色々な経験のきっかけになれば良いなという思いが、すごく強いです。 実:今月末に開催する秋鹿若鹿会のイベントで一番楽しみにしていることは? 井:ちょっとだけ自慢をさせてください。実は「若鹿会」は私がネーミングをしました。ちょっとこの思いだけ言うと、当然秋鹿さんも7代目が次に秋鹿をつくっていくと思います。そして、今関わっている若者たちが、これからの世の中もつくっていくと思います。そして、日本酒の未来を考えた時に、やはりこれからの若者たちが合う日本酒だったり、飲み方だったり、日本酒を広げる企画だったりを、ぜひ若者たちが中心につくってほしいという思いで、あえて「秋鹿」という名前ではなくて「若鹿」という名前をつけて、若鹿会という名前にさせていただきました。 実:秋鹿若鹿会の来場者の方にメッセージをお願いします。 井:皆さん。今回は、本当にチケットを購入いただき、ご参加いただいてありがとうございます。僕らは一生懸命に、今準備をしています。若い子たちが、色々な企画を考えて、色々な準備をしています。私がすごく嬉しいのは、何も日本酒の飲み方を知らなかったり味を知らなかった学生たちが、少しずつ日本酒に興味を持って、日本酒を楽しんでみようというスタイルに変わっています。そして、味であったり飲み方であったり、あとは合わせる……「マリアージュ」っていう言い方を僕はしちゃっているんですけど、マリアージュを楽しむことで(学生たちの中で)日本酒のファンがどんどんどんどん増えていっています。ぜひ来場者の皆さんは、たぶん日本酒の事をたくさん知っていると思うので、学生たちはスタッフではあるんですが、日本酒の初心者です。どうか、若い学生たちにも美味しい、楽しい飲み方を教えてもらえると、すごく嬉しいと思います。そして皆さんのご来場と、楽しむ姿を見るのを楽しみにしていますので、当日はどうぞお気をつけてお越しください。皆さんとお会いできるのを楽しみにしています! 井手さん、貴重なお話をありがとうございました!私たちもこのイベントを通して自信と思い出となる経験ができるよう頑張りたいと思います!井手さんにはイベント内でもご登場いただくので、乞うご期待!

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